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东方香霖堂/第18话/中日对照

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< 第17话   东方香霖堂   第19话 >

「多くのファンに熱狂的に支持されている同人シューティングゲーム『東方』シリーズ。その『東方』の外伝ノベルが、本誌にて連載開始!
「被许多爱好者狂热支持的同人射击游戏『东方』系列。这个『东方』的外传小说,在本杂志开始连载!
原作者であるZUN氏自らがストーリーを執筆し、気鋭の絵師·唖采弦二による挿絵が、読者を幻想郷に誘う…。
原作者ZUN氏亲自执笔,由朝气蓬勃的绘师·哑采弦二所绘的插画,邀请读者前往幻想乡…。
注目度抜群の人気ノベルに注目せよ!!
来关注引人注目的人气小说吧!!
龍の写真機
龙的照相机
  春告鳥の鳴く声が店内に響き渡る。
  报春鸟的鸣叫声响彻到店里。
  長かった冬は終わり、幻想郷に色が戻ってきた。深い雪によって白く染まっていた幻想郷は、春の訪れと共に色鮮やかな景観となり、同時に陽気な妖精や人間達が騒ぎ始めた。まるで淀んでいた世界が突然、空気が清らかになり視界が明瞭になった様に感じる。昔から清新明瞭のこの時期に清明の日と言う日があるのはその為だ。今年の清明の日はいつだっただろうか。
  长久的冬季已经结束,色彩渐渐回到幻想乡了。被厚厚的积雪染成一片白色的幻想乡,随着春天的来访渐变成色彩鲜明的景观,同时兴奋的妖精和人类开始躁动起来了。感觉就好像混浊的世界突然空气变得清新,视野也变得明朗一般。自古把清新明朗的这个时节称作清明之日也就是缘于此啊。今年的清明是哪一天来着呢。
  日記を書いていたのだが、唐突に今の季節の美しさを紙に写したいと思った。絵に描いても良いが、幻想郷にはそれよりももっと最適な物がある。それは写真である。
  本来是在写日记的,但唐突地想要把现在的季节的魅力复写在纸张上。虽然作画也可以,但对于幻想乡有更加合适的东西。那就是照片。
「ーー何やっているんだ? こんなに良い天気なのに品物をひっくり返して」
“——你在干什么呀?这么好的天气竟然还在翻东西”
  店の入り口付近から声が聞こえた。改めて店内を見渡すと、泥棒に入られたかのように商品が散乱していた。使い方が判らなくて仕舞っていたある道具を探していたのだ。
  从店门口传来了声音。重新向店内看去,商品散乱得就如同被小偷进来过一样。我正在找一件因为不知道使用方法而收起来的道具。
「ああ魔理沙。いつから居たのかい。今は散らかっているが、その辺の物に触らないでいてくれよ。売り物だから」
“……啊啊魔理沙。你什么时候在的啊。虽然现在有点乱,但可别碰那些东西哦。因为是商品”
「触るなって言っても、触らないと歩けやしないぜ。」
“你叫我别碰,但不碰的话就不能走动呀”
「……ああ、やっと見つけたよ。これを探していたんだ」
“……噢噢,总算找到了。我找的就是这个”
「ん? それは天狗が良く持っている奴だな」
“嗯?那个不是天狗经常拿着的家伙吗”
  探していた道具とは『写真機』である。写真機とは文字通り写真を撮る道具だ。
  我在找的道具是“照相机”。顾名思义,照相机就是用来照相的道具。
  僕は、道具を見ただけでその名前と用途が判る能力を持っている。香霖堂を始めたのもその能力を生かす為である。あいにく、正確な使用方法までは判らないのだが。
  我具有光看一眼道具就能知道它的名称和用途的能力。香霖堂的开业也是为了能够更好地发挥这个能力。尽管还不能够了解到准确的使用方法。
「日記に写真を貼り付けようと思ってね。ただ、写真機自体はずっと前に手に入れた物なんだけど、どうやったらこの道具で写真が撮れるのかさっぱり判らなくて放置していたんだ」
“我想在日记上贴一张照片。只是,虽然照相机本身很早就入手了,但完全不明白怎样用这个道具来拍照所以就闲置了”
「天狗は簡単そうに撮っていたぜ?なんかこう構えて……覗いてボタンを押す感じで。もっとも、その機械から写真が出てくるのを見た事がないからどういう仕組みになっているのか判らないけど」
“天狗拍得挺轻松啊?就像这样拿着……窥视然后摁下按钮的感觉。虽然由于没看过相片从那个机器里出来所以不清楚其原理”
「それはきっとこのボタンの事だと思うけど、何度押したって、何の反応もないんだよ」
“我想你说的一定是这个按钮,但无论按几次都毫无反应啊”
  そういって押してみるが、やっぱりウンともスンとも言わない。僕の能力が確かならば、この写真機で写真が撮れることは間違いない筈なのだが。
  边说着边试着摁下按钮,但仍然一声也不吭一下。虽说如果我的能力没错的话,这个照相机就应该能够用来照相的呀。
「私はてっきり、写真を撮る事が天狗の特殊能力だとばかり思っていたぜ。まさか、道具が写真を撮っていたとはな」
“我还彻底以为,拍照是天狗的特殊能力呢。没想到,是道具在拍照呀”
  天狗は不思議で秘密の多い種族である。人間やよそ者の妖怪が足を踏み入れる事のない山の中に棲んでいる為、天狗独自の社会と優れた技術を擁している。天狗が発行する新聞を読む限り、写真を現像する技術も謎だが、さらに驚かされるのは印刷の技術だ。まるで外の世界の物の様な新聞を大量に刷る技術は、天狗以外の何者も手にしていないのだから。
  天狗是一个不可思议的多秘密的种族。因为栖息在人类和其他妖怪不会入足的山里,而拥有着天狗独特的社会和优越的技术。单看天狗发行的报纸,将照片成像的技术是一个谜,但更让人惊奇的是印刷术。因为那如同外面世界的东西似的大量印刷报纸的技术,除了天狗以外就再没有拥有者了。
  ちなみに、山には河童も棲んでいるが、こちらも同様にかなり高度な技術を持っていると言われている。河童の技術とは、精密で優れた道具を創り出す技術である。もしかしたら天狗の使う写真機も河童が創り出した物なのかも知れない。河童が創る道具は不思議な物ばかりで、道具屋として実に興味深い。
  顺便,河童也栖息在山里,据说他们也同样地持有相当高明的技术。所谓河童的技术,是创造出精密且优秀的道具的技术。天狗使用的照相机说不定也是河童创造出来的。河童创造的道具总是很奇妙,我作为开道具屋的实在很有兴趣。
  河童の道具に関しては、また後日思いを馳せるとして、今は写真機の事を考えよう。
  关于河童的道具,我来日再想好了,现在还是考虑照相机的事吧。
「うーん、やっぱり駄目か。そもそもこの写真機のどこから写真が出てくるのか、さっぱり判らないからな」
“嗯——还是不行啊。况且我还不明白照片究竟是从相机的哪里出来的”
「ところで、どうして急に写真を撮ろうと思ったんだ? 天狗に倣って香霖も新聞を始めようと思ったのか?」
“说来,为什么突然想要照相了呢?香霖也要仿效天狗开始做报纸了吗?”
「新聞か……」
“报纸呀……”
  新聞を書くことにも興味がある。他人が読むような記事を書けるのならば、世の中に道具に対しての間違った知識を正す事も出来るだろう。
  对于写报纸也是有兴趣的。如果能够写出他人能够阅读的新闻的话,就应该可以纠正对于世间中道具的错误的认知了。
  もっとも、それには大きな問題がある。写真機を調べて写真は撮れたとしても印刷と活字の扱いについては見当も付かないのだ。
  不过,有一个很大的问题。就算调查照相机从而可以照相了,但对于印刷和活字可是一点概念都没有。
「いや、そんな簡単に新聞を始められる訳がない。写真が撮りたい理由は、春になって外が美しくなってきたから、それを手元に残しておきたかった、という事だよ。」
“不不,哪能那么简单地就开始做报纸呢。我之所以想要照相,是因为入春后外面变得漂亮了,我想把景色留在手头上”
「そんなん、来年になればまた見られるじゃないか」
“那种东西,到了来年不就又可以看见了吗”
「誤解しないで欲しいんだけど、写真を撮りたいのは見られなくなるからでも、いつでも見たいからでもない。当たり前の景色を多面的に見たいからなんだ。」
“不要误会,想要照相既不是因为会看不到了,也不是因为总想看到。而是想要多角度地去看这眼前的景色”
  写真を撮れるようになれば、普段から写真を撮る事を前提に物を見るようになる。すると、いつも見ている景色が大きく違って見えるだろう。角度を変えて物を見る事は、充実した道具屋ライフには欠かせない。
  如果能够开始照相的话,平时观察事物就会以要拍下照片作为前提。这样一来,平常看到的景色就该会大大地变得不同了。更换角度地观察事物,对充实道具屋的生活可是不可或缺的。
「だったらお酒でも飲めばいい。同じ景色でも違った見方が出来るからな。それにしても写真がどういう仕組みで撮れるのか気になるぜ」
“那么喝酒不就好了嘛。同样的景色看起来也会不同哦。话说回来我还真在意照片是依怎样的原理而拍出来的呀”
「そんなこと、不思議でも何でもない。見た物を写真にする概念は簡単な事だ」
“那种东西可一点也不神奇,把看到的事物变成照片的概念是很简单的”
「そうか?実際の景色を写真に写したら、景色が二つになる様なもんじゃないか。もの凄く巨大な写真を作れば、遠くの景色と区別が付かないんだろ? でも、遠くの山は一つしか存在しない筈だ。一体、何が減って写真の絵が増えているんだ?」
“是吗?如果把实际的景色照进照片的话,不就相当于有两个景色了吗。如果做一个非常巨大的照片,不就跟远处的景色区分不开了吗?然而,远处的山应该只存在一个。到底什么东西减少了而使照片上的图像增多了呢?”
「景色が減る訳ではないが、減っている物はあるよ。例えば鏡を山の反対方向に置いたとして、その間に自分が立ち鏡を見ている所をしてごらん?」
“虽然减少的并不是景色,但是有东西减少了。比方说想象一下把一个镜子放在山的反方向,自己又站在其间的状况”
「自分が見えるな」
“可以看见自己呢”
「いや、自分はどうでも良いから後ろの山が映るのを見て……。そこは写真の様に景色が映し出されるだろう。つまり、景色というのは生き物の目が無くても鏡に映っている訳だ。後は映っている瞬間を保存できればよい。写真機はその瞬間を保存する能力を持っているんだ。実際の景色は減るのでも二つになるのでもなく、映った鏡と瞬間が切り取られて減ると言う訳さ」
“那个,先别管自己而是要看身后的山照在镜子里……镜子里就会映照出像照片一样的景色。也就是说,景色就算没有生物的眼睛也会映照在镜子里。然后只要把映射的一瞬间保存下来就好了。实际的景色既没有减少也没有一分为二,只是映照在镜子中的一瞬被剪取下来而减少了”
「ふーん、ちょっと理解しがたいが……まぁ実際に写真があるからにはそうなんだろうな。だとすると、鏡は平面だから平面の写真以外は撮れないって事だな」
“唔——有点难以理解呢……不过既然确实有相片存在那应该就是你说的那样了。如果这样的话,镜子是平面的所以只能照出平面的影像吧。”
「いや僕は、ちょっと工夫すれば立体写真も撮ることが出来ると思っている」
“不不,我认为只要稍加探究就连立体的照片也能照得出了”
  改めて店内を見渡したが、やはり散らかっている。だが、魔理沙に立体の写真の可能性を示す為に、ある道具を探す事になり、再度ひっくり返す事になった。
  再次向店内看去,仍旧是很散乱的。然而为了向魔理沙表明立体照相的可能性,又要找某样道具,从而又要翻弄一遍了。
「あったあった。これだ、この道具だ」
“找到了找到了。就是它,就是这个道具”
  探し出したのは、龍の剌繍の入った小さな小箱だ。これを開けると、親指大で三角柱の小さなガラスが入っていた。僕はそのガラスを取り出して魔理沙に見せた。
  我所找出的,是一个绣有龙的纹理的小箱子。将这个打开,里面放有的是拇指大的三角柱状的小玻璃。我把玻璃取了出来放到魔理沙眼前。
「これを見てごらん」
“看看这个”
「何だ?このガラスは」
“这块玻璃是什么啊?”
「このガラスの柱は三稜鏡(さんりょうきょう)、またはプリズムと呼ばれる道具。風に色を塗る道具だ」
“这块玻璃是被称作三棱镜,抑或是Prism的道具。是用来给风涂色的道具”
「風に色を塗るだと?これはまたおかしな事を言い始めたな」
“给风涂色?你这又开始说奇怪的话了”
  僕は三稜鏡を窓の近く、陽の当たる所に持っていた。三稜鏡が陽の光を吸い、光の筋が七色に染まった。
  我把三棱镜持到窗户附近,即有日照的地方。三棱镜吸收了日光,光线被染成七色的了。
「おお、小さな虹が見える」
“噢噢,能看到小小的彩虹啊”
「この小さな三稜鏡だけで、風を七色に塗る事が出来るんだ。何故、三稜鏡から七色の虹が生まれるのかというと、それには完全な三と不完全な七の神掛かった関係があって……」
“就利用这小三棱镜,就可以将风涂成七色的了。要说为什么会从三棱镜中生出七色的彩虹,那是由于完全的三和不完全的七相关联的原因……”
「そんな話はどうでも良いよ。で、これでどうやって立体の写真を撮ると言うんだ?」
“那种事情怎样无所谓。然后呢,用它怎么拍摄立体的照片呢?”
「……三つの三稜鏡で、三方向から同時に色を着ければ立体の絵が描けるだろう。後は、その時の風を保存する道具を作ればよい。風を凪にする道具だ。」
“……用三个三棱镜,从三方向同时着色应该就能画出立体的图像了。之后,做出保存当时的风的道具就好了。即让风静下来的道具”
「ちょっと待って、いつもの事だが話が飛躍しすぎだ。何で三方向から色を着ければ立体の絵が描けるんだ?」
“等等,话题跳跃得好厉害,虽说和平时一样。为什么从三方向着色就能画出立体图来呢?”
  魔理沙は僕から三稜鏡を取り上げると、色んな方向から眺めまわしてみた。
  魔理沙从我手中拿开三棱镜,开始从各个角度观察它。
「赤と緑を混ぜると黄色になる、赤と青を混ぜれば紫だ。他にも組み合わせればどんな色にでもなる筈だ。だとしたら虹を上手く交差させれば自由に色を塗れるだろう。立体に色を塗るためには横幅と奥行きと高ささえあれば良いんだから、最低三方向から虹を当てれば全ての点を空中で表現できるじゃないか」
“红色和绿色相混合成为黄色,红色和青色混合成为紫色。再配合其它的话无论什么颜色都可以调配出来。那么只要使彩虹合理地交错就应该可以自由地涂色了。想要给立体涂色的话只要有宽度和深度和高度就可以了,因此最少从三个方向照射彩虹就可以将所有的点在空中表现出来了”
「何だかよく分からんが、風に絵を描く、そんな道具があれば楽しそうだな。でも平面の写真すら撮れない奴には夢のまた夢だがな」
“还是有些不懂呢,但总之在风中绘画,真有这样的道具的话会很有意思吧。但对于连平面的相片还照不出的家伙可谓是梦中之梦呢”
  まぁその通りである。たとえ理屈が判っても、技術が追っつかないのであれば実現しない。まだ空中に絵も描けなければ、風を凪にする道具も作れないのだから。
  倒也确实如此。就算原理明白,技术跟不上的话就无从实现。并且如果连在空中作画都不行的话,使风静下来的道具也便做不了了。
  でも、常に新しい事を考えていないと、幻想郷の最先端を行く技術は全て、天狗か河童の物になってしまうだろう。だから僕は新しい事を考え続けるのだ。これは道具屋としてだけではなく、僕個人の信念だ。
  然而,如果不时常思考新奇的事物的话,引领幻想乡的最先端的技术,就会都成为天狗或河童的东西吧。这不仅仅因为我是作为开道具屋的,同时也是我个人的信念。
  ーーーカランカラッ
  ——哐啷哐啷
「あ、居た居た。そろそろ花見の時間よ?」
“啊,果然在这。快到赏樱的时间了哦?”
「あ、霊夢か。良くここが判ったな。」
“哦,灵梦呀。你竟然会知道我在这里”
「魔理沙の居る場所の選択肢なんて殆ど無いじゃないの。それにしても散らかっているわね。泥棒にでも入られたの……って既に入られているわね。泥棒に」
“魔理沙能在的地方的选择项不就那么几个嘛。说来这里真是好散乱呐。难道被小偷进过了吗……啊不已经有小偷进来了呀。”
  ちなみに泥棒とは魔理沙の事だろう。もう本人も否定せず、猫のように小さく笑った。三稜鏡を盗んでいくつもりなのか?
  顺便小偷是指魔理沙吧。她本人都已经不否认了,只是像小猫似的笑了下。难道打算偷走三棱镜吗?
「あら、小さな虹が出ているわね。それは何?」
“哎,有个小小的彩虹呢。那是什么?”
  霊夢は入るなり散らかった店内を物色し、魔理沙が弄っていた三稜鏡に眼を留めたようだ。
  灵梦一进来就开始物色店内散乱的物品,眼睛最后停留在了魔理沙摆弄的三棱镜上。
「これは三稜鏡と言う、風に色を塗る道具だそうだ。食べられないぜ。」
“这个是被叫做三棱镜的,据说是给风涂色用的。不能吃的哦”
  霊夢は「硬そうだからね」と言い、魔理沙が傾けて虹を床に落としたり、僕の顔に落としたりしているのを眺めていた。
  灵梦言毕“再说看起来好硬呢”,便看着魔理沙不时地倾斜而使彩虹落到地上,或落到我的脸上。
「霖之助さん、これってどういう仕組みなのかしら? 見た感じ、中には何も入っていないみたいだけど……」
“霖之助,这个究竟是有怎样的玄机呢?看起来,里面好像什么都没有呀……”
  霊夢も魔理沙も疑問に思った事を自分で考えもせず訊いてくる。まず自分で熟考し、その自分の論を述べてから他人に訊く事が一番望ましいのだが……まだ子供だから良しとしよう。それに、疑問にすら思わないよりはずっとマシである。
  灵梦也和魔理沙一样的对抱有的疑问未经任何思索地就问了过来。首先应当认真思考,并陈述了自己的想法后再问他人是最值得鼓励的……不过还是孩子就算了吧。而且,至少比连疑问都不抱有要强多了。
「三稜鏡は、中に何かが入っている訳ではない。この三角形という所が重要なんだ」
“三棱镜里面并没有什么东西。关键在于它是三角形这个形状的”
  三という数字は、完全と調和を意味する。三脚は平らではない場所でも安定して立つが、これが脚が増えて四脚以上になっても、当然脚が減って二脚以下になってもぐらついてしまう。蛇と蛙と蛞蝓(なめくじ)の様に、三すくみならばお互い牽制し合い喧嘩が始まらないが、二人や四人以上だとすぐに喧嘩が始まってしまうだろう。
  三这个数字,意味着完整与调和。三脚在不平整的地方都可以保持安定,脚一旦增加到四脚以上,或两脚以下都会不稳定。就跟蛇与蛙与蛞蝓一样,三个的话相互牵制就不会发生争端,一旦两者或四者以上就会立即发生争端的。
「三人寄れば文殊の知恵。鼓の三拍子。三種の神器。三日天下。三ほど安定した数字はない」
“三个臭皮匠凑个诸葛亮。鼓的三拍子。三种神器。三日天下。没有比三更安定的数字了”
「最後のは安定してないと思うぜ」
“最后那个应该不算安定吧”
  三稜鏡が意味する三が何かというと、この透明さを見ればすぐに予想できる。透明は見えざる者、つまり神の象徴なのだ。そもそも神社の御簾の向こうには何が存在しているかというと、実はただ透明な空間だけが存在しているだけだ。その透明な空間に神を感じ、祀っている場所が神社である。そして神に御座す場所と言えば、『アマ』の事だ。
  要说三棱镜的三意味着什么,只要看到它的透明度就很容易预想到了。透明是不可见之物,也就是神的象征。如果说到神社的御帘后面究竟存在着什么,其实只是透明的空间罢了。从这透明的空间感受到神,并进行祭祀的地方就是神社。然后神灵的御座即为“阿麻”。1
「結論から言うと、三稜鏡の三つとは神の御座す場所の三つ、天と海と雨との事なんだ。この三つのアマと言えば、何の神を指しているのか霊夢なら判るよね」
“从结论来讲的话,三棱镜的三是指神明的三处御座之所,天、海、和雨。提起这三个阿麻的话,灵梦应该知道是指哪位神明了吧”
「あー、えーっと。虹ね」
“啊——嗯——是彩虹呐”
「……虹に辿り着くのはまだ早いよ。本当に話について来ているかい?」
“……到达彩虹还为时过早。你真的有跟上我的话吗?”
「いつもの事だけど話が飛躍しすぎるのよ。もっとゆっくり判りやすく説明できないの?」
“和平时一样地话题跳跃得太厉害了。能不能说明得再慢一点并易懂一点呢?”
  好奇心で質問してきたのは霊夢なんだから、自分で深く考えればよいのだ。僕に霊夢のペースに合わせて教えてあげる義務はない。霊夢が理解出来ようが出来まいが、僕は説明を続けた。
  因为好奇心而问过来可是灵梦,自己去深入思考就好了。我可没有去配合灵梦的步调的义务。于是我没有管灵梦是否理解而继续进行了说明。
「ほら、前に大きな動物の骨を持ってきた事があったじゃないか、その時も同じ説明で『龍』の骨だと説明しただろう?」
“你看,前一阵不是拿来过很大的动物的骨头吗,那个时候我不是也以同样的解释说明了那是‘龙’的骨头吗?”2
  三稜鏡とは、透明と三角形だけで龍の住む所を表現しているのである。
  三棱镜因为它的透明和三角形,就足够表现着是龙的住所。
「虹とは、龍の通った跡だと言う事は言うまでもない。だから、三稜鏡に何かーーこの場合は光を通すと、虹が作り出される訳だ」
“说到彩虹,自然就是指龙经过后留下的痕迹。所以,三棱镜中——这次是通过光,就可以做出彩虹来”
「ちょっ、ちょっと、待ってよ。そういえばずっと当たり前の事だと思っていたけど、何で龍が虹を残すの?」
“等、等等、等等呀。说来一直当作很平常的事了,不过为什么龙会留下彩虹呢?”
  やれやれ、質問されっぱなしで自分の作業が進まない。今日は少しでも写真機の使い方を調べようと思っていたのだが……って霊夢は魔理沙を捜しに来ていたんじゃないのか? 随分と悠長である。
  唉呀唉呀,总是遭到提问结果自己的工作根本就进行不下去。本来打算今天能够稍微查一点照相机的使用方法来着……话说灵梦不是来找魔理沙的吗?倒还真悠闲。
  二人を見ると、今は質問の答えを待っているだけで、自分達の本来の目的を忘れているようだ。
  看那两个人,现在就只是等待着提问的回答,自己本来的目的似乎已经忘记了
「そうか。龍が何故虹を残すか……か。それは少し難しい話になるね。予め言っておくと、霊夢にはまだ理解出来ないかも知れないよ」
“是呀。龙为什么会留下彩虹……吗。这可是有点难的话题呢。说在前头,灵梦可能还不能够理解哦”
「そんなに馬鹿にする事はないじゃないの。霖之助さんの説明がもっと丁寧なら、きっと理解出来るんだけどね」
“别那么把我当笨蛋不可以吗。如果霖之助的说明更为细致一点的话,我肯定就能理解了”
「まぁ結論を先に言うと、龍は完全な三の世界から、森羅万象を創造するために虹の七色を残すんだ」
“嗯嗯如果从结论来说的话,龙为了从完全的三的世界,创造出森罗万象来而留下彩虹”
「随分と大きく出たのね」
“话题变得有够大呢”
「そりゃ、龍は幻想郷の最高神で創造と破壊を行う神様だからね。その辺の妖怪とは一回りも二回りも規模が違うよ」
“因为龙可是幻想乡的最高神并司掌着创造和破坏呀。跟那些妖怪比,规模可是相当的不同哦”
  完全に調和が取れた世界からは、新しい物が生み出される隙間はない。天から雨が降り、海に注ぎ込まれて天の力によって、海から水が蒸発し雲を創る。完全なアマの世界とは、三つのアマだけで完結しているのである。
  在完全调和的世界里,没有任何供以产生新生事物的缝隙。天降下雨,注入海中,再由天的力量使得水从海中蒸发出来形成云。完全的阿麻的世界,就是以三个阿麻为完结的。
  龍は、その世界に不調和を持ち込み、その不調和から森羅万象を生む様に世界を変えた。その完全の『三』に足された虹の『七』色によって、世界は『十の力』で構成されるようになったのだ。
  龙把不调和带到这个世界中,并将世界变化为可以从不调和中产生森罗万象的样子。完全的“三”再加上彩虹的“七”,世界便成为由“十种力量”所构成的了。
「それにより、幻想郷のあらゆる物質が十の相互作用で創造と破壊が行われるようになったんだ」
“由此,幻想乡的所有物质都由十的相互作用而开始进行创造和破坏”
「おお、それなら何となく判るぜ。私の専門だ」
“哦哦,那我倒是可以理解呢。这是我的专职呀”
「魔理沙の専門って……何だったっけ?」霊夢の質問は本気なのか冗談なのか判らない。
“魔理沙的专职……是什么来着?”灵梦的提问不知是真心的还是开玩笑的。
「ああ、こう見えても魔法使いだったんだぜ。驚きだろう?それより霊夢の方が巫女っぽくないがな」
“哦哦,别看我这样,可是魔法使来着呀。惊讶吧?倒是灵梦才不像是巫女呢”
「うん。物質とその相互作用は魔法を扱う者にとっては欠かせない知識の一つだからね。君が実は勉強家だと言う事は判っているよ」
“嗯。物质及其相互作用对于魔法的使用者来说是不可欠缺的知识呢。我是知道你其实是个勤奋学习的人”
「勉強ではないぜ。本を読み、魔法を磨く、それが日課だから知識を増やす事は勉強に値しない」
“不是学习哦。读书并精进魔法,这就是我每天的习惯活动,所以增加知识并不等价于学习”
「へぇ、魔理沙ってこう見えても勤勉だったのねぇ。その成果が出ているのかしら?」
“魔理沙这个样子原来还挺勤勉的嘛。不过有出成果吗?”
  物質は木、火、土、金、水で成り立っている。この五つの要素が十の力で相互に作用する事で、安定することなく絶えず変化し続けるのだ。十の力とは、木は火を生み、火は土を創り、土は金を育て、金は水を浄化し、水は木を育て、木は土を痩せさせ、土は水を吸い、水は火を消し、火は金を溶かし、金は木を折る、この十個である。
  物质是由木、火、土、金、水构成的。这五种要素经由十种力量相互作用,就会永不安定地一直变化下去。十种力量是指,木生火、火造土、土成金、金净水、水育木、木贫土、土吸水、水灭火、火熔金、金折木,这十种。
  複雑に絡み合った力は二つの物質間で決着が付くわけではない。金の力が弱めれば木は強まる事になる。だが、木が強まれば火が強まり、土も強まり、金もまた強まる。そして、金が強まれば木が弱まってしまう。決して安定することなく力が働き続ける事で、様々な物質が生まれたり消えたりするのだ。
  复杂地相互缠绕的力量并不是两个物质间就能够决出胜负的。金的力量变弱了木的力量就变强。然而,木的力量变强就带动了火的力量,从而土也变强,金也就变强了。然后,金变强了木就会变弱。力量决不会安定地继续作用下去,从而各种各样的物质产生并又消逝了。
「要約すると、私が霊夢に負けがちなのはこの力の所為だと言う訳だぜ」
“简要地说,我之所以容易输给灵梦就是因为这种力量呀”
「そんな要約しすぎた負け惜しみはどうでも良いわ。でもどうして?」
“你那简要过头的不服输怎样都无所谓呢。但为什么这么说?”
「それは魔理沙は水で、霊夢は木だからだよ。水は木を育てるから……これでは水の方が少々分が悪い。でも、決闘じゃなければ相性が悪い訳じゃなくて、むしろ相性は良い方だね」
“那是因为魔理沙是水,而灵梦是木。水会养育木……这样的话就稍稍对水不利。不过,要不是决斗的话相性可是不差的,应该说是非常好的啊”
「私が木で、魔理沙が水……じゃ、霖之助さんは何なのかしら?」
“我是木,魔理沙是水……那霖之助又是什么呢?”
  霊夢は見るからに春であり、最も東にある神社に住む。これは木の象徴だ。魔理沙はと言うと、黒い服を好み陽の射さない森に住む、これは水である。僕はと言うと……名前が示すとおり僕も又、水なのだ。
  灵梦看起来就如同春一般,又住在最东面的神社。这便是木的象征。魔理沙的话,喜好黑色的衣物并住在不透阳光的森林中,这便是水。说到我的话……正如名字所示的,我也是水。
「写真機の話から随分と外れてしまったね。君達が質問ばかりするからだよ」
“从照相机的话题偏离好多了呀。都怪你们提问个没完”
「うーん。龍神様の事はまだまだ判らない事で一杯ね」
“唔——有关龙神大人的还有很多都不明白呢”
「龍はその姿を見せる事は殆どないからね。今日聞いたことは今すぐに理解出来なくても、後でじっくり思い出して考えると良いよ。そうすれば、世の中の仕組みが少しずつ見えてくる筈さ。ところで、花見は良いのかい?店に来てから随分と時間が経ってしまっている様だけど」
“龙几乎是不会现身的呀。今天你所学到的就算不能立即理解,过些时候再慢慢思考就好了。然后,就会逐渐看懂这世界的结构。话说回来,赏樱的事不要紧吗?自你来到店里貌似已经过了好久了”
「ああ、忘れてたわ!今日は珍しい客も呼んであったのに」
“啊啊,我给忘记了!而且今天还邀请了稀客呢”
「珍しい客?」
“稀客?”
「今日は清明の日だから天狗達も花見をするんだって。私達も今日は……っていつもしてるけど花見をするんで、たまには一緒にやろうって事になったの。どう? 霖之助さんも来ない?」
“因为今天是清明之日,所以天狗们也说要赏樱呢。我们今天也要赏樱啊……虽说其实总是在赏,那么就偶尔聚在一起搞嘛。怎么样?霖之助来不来呢?”
「天狗から写真機の仕組みを教えて貰えるかも知れないぜ」
“或许还可以从天狗那学到照相机的结构呀”
  そうだな、写真機の仕組みを知りたいのならば天狗に聞けば良いんじゃないか。何でそんな単純な事に気付かなかったんだろう……って天狗!?
  说的对呀,要想知道照相机的结构只要问天狗不就行了。为什么没有想到这么单纯的事呢……等等天狗!?
「天狗だって!?とんでもない。とてもじゃないけどそんな花見に参加したくないよ」
“你说天狗!?开什么玩笑。我可不是很想参加这个赏樱呢”
「ま、そう言うと思ってたわよ。天狗が居ると記念撮影が出来て面白いんだけどね。」
“嗯,倒也猜到了会这么说。不过有天狗在的话就有纪念相片可照,很有趣呢”
「この三稜鏡は貰っていくよ。天狗達に立体写真はどうか、って提案してみるぜ。立体新聞とか出来るかもな」そう言い残して、二人は帰っていった。
“这个三棱镜我就拿走了。我试试向天狗提案下立体照相。说不定就会有立体报纸了”说完这些话,两个人就回去了。
  やはり三稜鏡を持ってかれたか。ずっと弄っていたし、気に入ったのだろう。だが大した貴重な物ではないが、商品は商品なんだからお金を払って欲しいものだ。
  三棱镜果然还是被拿走了。一直在那里摆弄,想必是看上了。但尽管不是什么贵重物,可商品终归是商品,真希望她能够付钱。
  それにしても天狗と宴会とは……いささか心配である。天狗は無類の酒豪で、その飲む量と来たら人間の酒豪とは比べものにならないのだ。その量たるや鬼と比べてもひけを取らないと言われている。天狗一人ならまだしも、天狗達の宴会と一緒にやるとは……。
  说来竟然跟天狗开宴会……有点担心呢。天狗可是无与伦比的酒豪,喝的量跟人类的酒豪简直没法比。据说其量跟鬼相比都不相上下呢。跟一位天狗还好,竟然跟天狗们一起搞宴会……
  僕が今日の花見に参加したくないと言った理由は、騒がしいのが嫌いだからではない。天狗に訊いたところで、からかわれるだけだからだ。「知りたければ酒を呑め。呑まねば教えぬ」とか言って、記憶が無くなるまで呑まされるのがオチである。天狗とはそういう生き物だ。取り敢えず散らかった店内を片付け、それからもう一度写真機を弄ってみよう。自分で調べるしかない。
  我今天之所以不想去参加宴会,不是因为我讨厌吵闹。而是由于就算我向天狗打听,也只会被戏弄而已。”如果你想知道的话就喝酒吧。不喝就不告诉你”说些这样的话,最后我肯定就被灌到失去记忆为止了。天狗就是这样的生物。总之我先收拾一下散乱的店内,然后再看看照相机好了。只能自己研究了。
  明日の二人の報告が楽しみである。記憶が残っていれば、の話だが。
  真期待两人明天的汇报。前提是,如果还尚存记忆的话。

注释

  1. 日语中“天”、“海”、“雨”皆可读为“アマ(ama)”。
  2. 指的是新第5话《无名之石》。
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